α7IIシリーズのキャッシュバックキャンペーンが発表されたのでα7RIIの購入を考える
先週ソニーからフルサイズミラーレス一眼カメラα7IIシリーズのキャッシュバック、αプレミアムキャンペーンが発表された。
http://www.sony.jp/camera/campaign/cb17alpha_premium/
期間は5/19~7/31でサラリーマンが年に2度の懐がほんのりと温かくなる頃合いを狙ってやつ(α7RII ILCE-7RM2)はやって来た。
- これまでのα7とEマウントFEレンズ
- α7IIシリーズの中でなぜα7RIIか
- α7RIIを購入することでのメリット
- α7RIIを購入することへの躊躇
- α7RII購入後のそれぞれの役割分担を考える
- 最後に
これまでのα7とEマウントFEレンズ
α7を購入したのが2014年10月でそれから早2年半が経過したがまだまだ使える。
ただ、世界初のフルサイズミラーレス一眼カメラとして2013年11月にα7はα7Rと共に登場し、2014年6月にα7S、2014年12月にα7II、2015年にはα7RIIとα7SIIと毎年のように新商品が登場してきたが、2016年はボディが出なかった代わりにレンズが多数登場し、空白の2年弱を経て明日α9が発売される。
フルサイズのミラーレスは一眼レフに匹敵するレベルまで飛躍的に性能が向上して、初代のα7から買い換えるメリットはそれなりにあるし(後述)、2代目も発売から2年近くが経って手頃になってきている。
Eマウントのレンズたち
レンズキットモデル(28-70mm/F3.5-5.6)でα7を購入したが写りが好きになれなかったのとレンズ込みだとそこそこ大きいのでZEISSで単焦点レンズSEL35F28Z(35mm/F2.8)を購入。
「新婚旅行(ヨーロッパ)に…」と、これまたZEISSの超広角ズームレンズSEL1635Z(16-35mm/F4)を購入。
「α7にEVFがあるから2台もEVFはいらない」とOVFのキヤノンへの浮気が始まり(EOS Kiss X7)、A/E/EFマウントの三股をするだけの懐に余裕がないのでAマウントのα77とレンズをドナドナして動体撮影用にEOS 7D Mark IIを購入。
2マウントに減らして「キヤノンとソニーでレンズが共有できたら一粒で二度美味しいよね」とSIGMAのマウントコンバータ(MC-11)を購入。
キヤノンでもフルサイズデビュー(EOS 5D Mark IV)してレンズ集めも一段落したところで(超広角、標準、望遠ズームレンズを赤鉢巻で揃える)、再びα7を強化すべくZEISSレンズ3本目でかつFEレンズでもっとも売れたSEL55F18Z(55mm/F1.8)を購入(同時にキットレンズを売却)。
今年に入ってから望遠域がないととGレンズSEL70200G(70-200mm/F4)を購入。
つまり、FEレンズは16-35mm/35mm/55mm/70-200mmの4本に、NEX-5R時代に使っていたAPS-のマクロレンズSEL30M35(35mm換算で45mm/F3.5)、標準ズームレンズのSEL1670Z(35mm換算で24-105mm/F4)の2本があることになる。
α7IIシリーズの中でなぜα7RIIか
α7シリーズに続いてα7IIシリーズも、
の3モデルが追加投入されている。
また、明日(2017年5月26日)発売予定のα9はこれまでのα7シリーズ全般で得意としなかった動体撮影をウリにしている。
この3+1の中でα7RIIに着目したのは消去法に近い。
α7IIだとボディ内手ブレ補正と動画周りを除けば差がほとんどなく、α7SIIはこれまでのフォトライフを思い返してみても「もっと高感度があれば…」と思ったことがほとんどなく、「動体撮影にもう少し強ければ…」(α9)と思うことはあっても動体撮影は高速連写+APS-CセンサーのキヤノンEOS 7D Mark IIやフラグシップのEOS-1D X Mark IIに搭載されているAFセンサーと同じものが使われているEOS 5D Mark IVがあって競合してしまう(α9も性能的には1D-X Mark IIと互角との噂も?)。
α7RIIを購入することでのメリット
ここからα7RIIを買うことでのメリットがどれだけあるか考えてみる。
裏面照射型CMOSセンサー(Exmor R)
α7RIIのRはResolution(解像力)。
α7RIIの画素数はなんと4240万画素で「高画素化するってことは高感度に弱いんじゃ…」と思いがちだが、α7シリーズの中で唯一(世界初の)裏面照射型CMOSセンサー(Exmor R)を採用していて、α7Sともいい勝負をしているなんて記事も。
ソニーα7Sとα7R II の高感度の比較ではα7R II がそれほど負けていない - デジカメinfo
ローパスフィルタレス
高画素化を目指すだけでなく解像感を追求するのがコンセプトなので、画質への影響がゼロではないローパスフィルタがない。ローパスフィルタがないがゆえの問題もあるが、最近の傾向としては高い解像力を求めるカメラ(キヤノンの5DsRやここ最近のニコン機など)ではローパスフィルタを除いているので当然の流れと言える。
以下は別の機種の記事だがローパスフィルタレスの効果について書かれている。
手持ちのカメラにはローパスフィルタレスで4000万画素超のカメラはないので、もっとも撮影頻度が高い風景撮影においてα7RIIが活躍してくれるのは間違いないだろう。
像面位相差AFセンサー搭載のファストハイブリッドAF
一眼レフと比べるとミラーレスがなかなか勝てないAF性能もα7Rのコントラストからファストハイブリッド(コントラスト+像面位相差)となって合焦スピードが高速化しただけでなく、像面位相差検出点がα7シリーズ最多の399点で大部分でAFが使えるようになっている。
http://www.sony.jp/ichigan/products/ILCE-7RM2/feature_2.html
また、α7でも愛用している瞳AF(人の目にピントを合わせる機能)がα7RIIではコンティニュアスAF(AF-C)でも使えるようになっているので、被写体がこちらへ向かってくるようなシチュエーションでもピントを目に合わせ続けてくれる。
ちなみに、自分は中央ボタンにこの機能を割り当てている。
低振動シャッターと電子先幕シャッター
α7Rはかなりシャッター音が大きくて「高画素機でこれだけシャッター音(振動)が大きいと三脚が必須」と言われていたが、α7RIIではα7Sに続いて低振動シャッターと電子先幕シャッターでサイレント撮影ができるようになってほぼ無音・無振動でシャッターが切れる。
個人的にサイレントシャッターが必要だと思うのが料理フォト。外で料理を撮るのにカシャカシャとシャッター音を鳴らすのは抵抗があって、スマホで無音撮影ができるアプリを使ったり、SONYのコンデジRX100M3を買った理由の一つでもある。
サイレントシャッターは撮影シーンが増えるので嬉しい。
4Kムービー
4KムービーはEOS 5D Mark IVはドットbyドットでの撮影に限られるので焦点距離が1.75倍となるが、α7RIIはフルサイズ領域とAPS-C領域を選べるようになっている。
正直、あまりカメラでムービーを撮ることはないが、いつかは…
5軸ボディ内手ブレ補正
α7シリーズとα7IIシリーズでもっとも大きな違いである5軸ボディ内手ブレ補正(約4.5段分)は、レンズ側に手ブレ補正のないSEL35F28Zなどのレンズを使う時はもちろん、手ブレ補正のあるレンズでもレンズとボディの組み合わせで最大限の効果を発揮するし、自分はまだ手を出していない領域だがオールドレンズを使うのにもメリットとなる。
http://www.sony.jp/ichigan/products/ILCE-7RM2/feature_3.html
α7RIIを購入することへの躊躇
α7RIIを購入するにおいて躊躇している一番のポイントは価格の高さだがそれを言っては始まらないのでそれ以外のポイント。
RAWデータのサイズ
高画素化で画素数が増えれば当然データのサイズも大きくなる。
特にRAWデータで撮影しているとその増加分のインパクトが大きく、約2400万画素のα7が1枚25MB、約3010万画素のEOS 5D Mark IVが1枚35MBで、約4240万画素のα7RIIは1枚約45MBだとか…えっ、14bit非圧縮RAWもある(約80-90MB)、だって?ないなー
バッテリー性
散々言い尽くされて自分もここで何度も言ってるバッテリー性(持ち)が悪い問題。
α7を持ち歩く時は必ず予備バッテリーを持ち歩くようにしているし(純正2本+サードパーティ2本)、α7RIIはバッテリーが2本付属するようだから6本あればさすがに大丈夫かと…最悪ダメでもモバイルバッテリーからの充電もデキる。
言い尽くされたネタでもう一つついでに言うとコントロールホイールユルすぎ問題。
α9では改善されたみたいだけどα7RIIではそのままだが、自分はISO感度だとご操作時のリスクが高いのでホワイトバランスに切り替えている(RAWで撮っているので現像でカバーできる)。
サイズが微増、重量は4割増し
α7と比べてサイズは奥行き(厚み?)が1cmほど増えるが、その分バッテリーグリップが握りやすくなっているのでさほど問題としていない。
ただ、重量がα7比で4割近く増えて416g→582gに。一眼レフが900g前後あることを考えればまだまだアドバンテージはあるが、それでもミラーレスは軽量であって欲しいと思う。
α7RII購入後のそれぞれの役割分担を考える
カメラ(ボディ)を買い替えたり、買い足したりするとそれぞれにあった役割が奪われたり、逆に役割の行き場がなくなったりする。EOS 5D Mark IVの購入時はまるで共存共栄していた環境に外来種がやってきて生態系を壊したように、α7RIIも購入することによって役不足からのドナドナになるカメラも出てしまうかもしれない。
Canon EOS 5D Mark IV
単純にカメラを撮る楽しさを考えると、それなりの大きさ重さがあって、心地よいシャッター音とOVFの見たままを写す感じは軽量コンパクトのミラーレスでは得られないもの。
ただ、これまでは泊まりの国内旅行でもEOS 5D Mark IVを持ち歩いていたけど、これからは風景に強いα7RIIにいくらか割りを食われそう。
Canon EOS 7D Mark II
そもそもEOS 5D Mark IVに大きく役を奪われてしまっているが、α7RIIとは一番干渉しないところにいるのもまた事実。
Canon EOS Kiss X7
嫁カメラとして嫁がやがて1年ほど使っているので影響なし。
SONY RX100M3
RX100M3で最近よく撮っているのが料理フォト。
シャッター音がなくて、センサーサイズも1インチで大き過ぎず小さ過ぎず。「α7RIIの購入によって料理フォトの座を奪われかねないかも?」と思ったが、フルサイズは良くも悪くも被写界深度が浅い(ボケやすい)ので、料理を撮るのが逆に難しくなることもある(ゆえにスマホのカメラはボケないので撮りやすい)。
また、いくら軽量コンパクトのミラーレスでもレンズと合わせると1kg近くなり、さらにレンズも2本3本となればそれだけ重さが増えるし、凸型は鞄に入れておくと場所を結構取るので「多分今日は撮らないだろうな…」なんて日に持ち歩くのにコンデジはちょうどいい。
SONY α7
こればっかりは買い替えとなるので活躍の場はなくなってしまった。
致し方ない。ドナドナだ。バッテリーグリップが少しもったいないけど。
最後に
執筆時点での価格コムの最安値がギリギリ30万円を切っているので、キャッシュバックキャンペーンで3万円にα7をマップカメラでドナドナすると約6.5万円なので実費は約20万円になる。
いずれにしてもFEレンズをそこそこ揃えてしまっている以上はすぐにEマウントを切り離すことはできないし、ひと月の給料でセンサー性能ナンバーワン(DxOMark)のカメラが買えると思えば安い…のかもなんて。
ただ一つだけ気掛かりなのはα7RIIIの登場。
α7RIIが発売されて約2年なのでそろそろあってもおかしくないし、なくてもα7IIが既に発売から約2年半経っているのでα7IIIの登場で大体どんな方向で来るかが読めるはず。
ただ、明日発売のα9が店頭価格で約50万円だし、次のα7RIIIが発売されてもここ最近のソニーの好調っぷり(強気)を見ていると恐らく同じくらいの価格設定になるだろうから、結局は1~2年置かないと買わない気はするが…
いやはや、悩むと文字数も多くなった。5000文字超え。