SONY α7を1年使ってみて思うこと【長期使用レポート】
SONY α7(ILCE-7)を買って1年が経過したので、EOS 7D Mark II、RX100M3に続く長期使用レビュー。
今回も結論から言うと、
サイズに対して画質がとっても素晴らしい!
だけど、お金が無いと無理!
- 元祖フルサイズ&ミラーレス、小型・軽量・高画質の最強カメラ
- フルサイズへの憧れ、Aマウントとの別れ
- 『レンズは高いもの』を植えつけられた
- α7と2本のレンズ
- α7 + SEL35F28Z
- α7 + SEL1635Z
- イマイチなところ3連発
- 最後に
元祖フルサイズ&ミラーレス、小型・軽量・高画質の最強カメラ
世界初のフルサイズセンサーを搭載したミラーレス一眼カメラ『SONY α7』は、「フルサイズは重いモノ」という概念を打ち壊した。
α7がいかにコンパクトかは下記のITmediaさんの記事を。
コンパクトだから画質が悪いかと言えば、そうではなくセンサースコア(総合90点)は登場時が9位で、発売から約2年が経過した今も12位と十分に健闘している。
フルサイズへの憧れ、Aマウントとの別れ
α7が出た直後は買う気は全くなかった。
ちょうど発売数カ月前にNEX-5Rを買っていたのもあるが、まだカメラにそこまでハマっていなかった頃でα7が出た後にα77を買ったくらいだ。
ただ、銀座のソニービルや家電量販店で何となくα7を触っているうちにフルサイズのボケ感、フルサイズ機なのに一眼レフエントリー機より軽くて小さいボディ、ソニー特有の色味にハマり、物欲に掻き立てられ日曜日の朝に開店直後のビックロに駆け込んだ。
これ以降はAマウントα77の出番はなくなり、先日買い取りに…
『レンズは高いもの』を植えつけられた
α7を購入するまでレンズ1本10万円の壁は超えなかった。
「レンズ1本で10万円超って異常でしょ、今日日10万円あればハワイだって行けるじゃん」なんて、若かりし頃の自分は思っていた(1年前だけど)。
しかし、α7はそんな甘ったれたことは許さなかった。
FE 28-70mm F3.5-5.6 OSSのレンズキットで買っていたが、「せっかくの小型&軽量のフルサイズカメラなんだから、レンズももっと軽くして持ち歩きたい」と思うようになり、35mm/F2.8の単焦点レンズ『SEL35F28Z』をお買い上げ。約6万円。
EマウントFEレンズの神レンズ SEL1635Zは、価格コムのレビュー評価はなんと5つ星の5.0。
ちょうど、新婚旅行を控えていて超広角レンズがどうしても欲しく、迷いに迷って買い上げ…約13万円。
2本ともZEISSレンズだけあって、本当に素晴らしく写るが…高いよね。
α7と2本のレンズ
今回はレンズごとにα7の良さ的なものを紹介。
2本とは言うまでもなく、SEL35F28ZとSEL1635Z。
自画自賛気味なのは…許して。
α7 + SEL35F28Z
ポートレートが少ないので50mmよりも35mmが好み。
F2.8の明るいレンズで、これのコンパクトさは散歩カメラに最適。
風景
▽青と赤のコントラスト
▽35mmっぽくない広角感のある感じ
植物
▽道端に咲いている花もサッと撮れるお散歩カメラの手軽さ
▽露出アンダーでも色がよく出ている
▽こちらも露出アンダー、絞り開放で被写体深度が浅い
料理
▽料理はお作法的に露出オーバー気味に
▽35mmだとちょっと引けば定食もこれだけ広く撮れる
▽九谷焼にお寿司、味噌汁のボケ感がいい
その他
▽これも背景のボケ方が好み
▽多少トリミングしたけど2,400万画素なので問題なし
▽ピクチャーエフェクトでミニチュア
α7 + SEL1635Z
旅行記で掲載した画像はほぼすべてがこのレンズで撮ったもの。
パース効果が好きでちょくちょく持ち歩いている。まぁ、高かったから元を取らないとね…
風景
▽パース効果が強く出るローアングル。チルト液晶メリット
▽手すりに半固定してたとは言え、手ブレ補正のお陰でシャッタースピードを0.5秒に
▽定番の…
植物
▽ちょっと色はイジっているけどボケ感を
▽こちらもまたいい具合のボケ感
▽これまた定番中の定番。竹と超広角レンズの相性は抜群
料理
▽最短撮影距離が0.28mと寄れるので料理フォトも
その他
▽超広角レンズならホームの新幹線を並べて撮れる
▽イルミネーションが撮りたくなる
▽花火だってもちろん
▽Dレンジオプティマイザを使えば暗い部分でも潰れない
▽ホテルの部屋のように下がって撮れない場所でも超広角だとかなりの部分を撮れる
カメラというよりはレンズの紹介っぽくなったけど、レンズあってのカメラなので。
イマイチなところ3連発
完璧なカメラなんてない。α7だってイマイチなところがある。
レンズが少ない
歴史の浅いEマウントなのでレンズバリエーションが少ない上、フルサイズ対応のFEレンズとなると更に少なく、かつツァイスブランドが多くて全体的に高価。
せっかく、お手頃なボディのフルサイズだからもう少しレンズにも…と思うが、これがビジネスモデルなのかもしれないし、フルサイズを買う以上は覚悟しなければならないのかもしれない。
オールドレンズに走る人も多いけど、自分はあんまり…
バッテリーの持ちが悪い
ミラーレス機全般に言えることだけど、バッテリーはこれも例外ではなく持たない。
その為、純正2本と互換2本の4本体制。
さすがに4本あれば1日は持つし、モバイルバッテリーを持ち歩けばカメラ本体で充電できるのがせめてもの救い。あと、充電の差込口がAndroidスマホと同じmicroUSBなのも。
ミラーレスの仕組み上、電池持ちが悪いのは仕方ないとしても、スリープタイマーを設定しているのにスリープに入らないことが多い。スリープをカスタムキーで割り当てられるといいんだけど…
連続撮影が遅い
基本的に風景カメラなのであまり連続撮影は使わないけど、秒間2.5コマはさすがにどうかと。AFはスッと合ってピタッと止まるからいいけどね。
最後に
今回作例として載せなかったけど、ポートレートを撮る時に瞳にピントを合わせる『瞳AF』がめちゃくちゃ使えるのでカスタムキーとしてダイヤル中央に割り当てている。
あと、NFC+WiFiがなかなかよくて、プレビューして気になった画像があったらスマホをかざせば転送。アプリを開いたり、Wi-Fiを繋ぎかえる手間がなく、SNSに上げるためにスマホで撮り直す必要はない。
ただ、望遠レンズに300mがないのも含めて、このカメラは動体撮影の弱さが目立つ。
ゆえに、自分は7D2を買った。この2台は完全に住み分けられ、α7か7D2かで迷うことはない。被写体が決まればカメラが決まる。そんな感じ。
α7は後継機のα7IIが出ていて、ボディ内手ブレ補正とか、シャッターボタンの位置変更とかいいなと思う所もあるけど、わざわざ買い換える程ではないかな。
α7RIIなんて目玉が飛び出る価格の機種も出て、ソニーは完全にミラーレス市場では強気でレンズが増える可能性は十分にあるので、これからもミラーレスのソニー、一眼レフのキヤノンの体制でいくことになりそう。
それにしても、タムロンもシグマもFEレンズはなぜ見送っているのだろうか…