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今日は何を撮りに行こうかな?

LightroomでSONY αシリーズのビビッドを再現するプリセットを作ってみた

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SONYのカメラのビビッド(クリエイティブスタイル)が好きだ

しかし、撮影したRAWデータをAdobe Lightroom(LR)に取り込むとカメラの液晶ビューでプレビューしたものとはまったく乖離した色になってしまう。

Lightroomのカメラキャリブレーション

LRに取り込むとどのように見えるかと言うと、良く言えば現実を忠実に再現した感じ、悪く言えば地味な(鮮やかさが失われたような)色になってしまう(下にサンプルあり)。

理由はRAWデータ=加工されていない生データなのでカメラではRAWデータに対してクリエイティブスタイルの設定を適用して表示するが、サードパーティのLRではそのような情報がなくそのまま表示されてしまう。

しかし、LRではカメラメーカごとにプロファイルが用意されており何も気にせずに取り込むと【Adobe Standard】となるが、用意されたプロファイルを適応することでカメラメーカーの表現に近いかたちで表示が可能となっている。また、用意されているプロファイルはカメラメーカによってパターン数が異なる。

  • SONY(8種類 ※Adobe Standard除く
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  • Canon(6種類 ※Adobe Standard除く
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そして、LRでパソコンへの読み込み時に指定のプロファイルを自動適用させたり、後から一括・個別適用したりもできるので、それを使えば万事解決…と言いたいところだがそうは問屋が卸さない。

SONYのカメラのビビッドは被写体によっては「やり過ぎ」と言いたくなるほどに高い鮮やかさとコントラストで表現される。しかし、LRのビビッドの代用となる【Camera Vivid】は控えめでその差はこんな感じ(上がAdobe Srandard、下がCamera Vivid)。

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わずかに雰囲気は変わっているが、手元のカメラでプレビューしているものとは乖離している。

SONYのビビッドを再現するLightroomプリセットを作ってみた

そこで、「どうしてもSONYのビビッドを再現したい…!」との思いから、LRでSONYのビビッドを再現するLRのプリセットを100%完全再現までとは言えないが80%までは近づけられたであろうプロファイルを作ってみた。

上がAdobe Srandard、下が今回作成したプロファイル。

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これでガラッと印象が変わってカメラでプレビューしたビビッドに近くなった(はず)。

わかりやすいサンプルとして、食べ物で見るとより顕著に差が出てくる。

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プリセットの設定と配布

プリセットファイルはこちらhttps://1drv.ms/u/s!AqiKfoElRAaIuAr5M9i8nqevd3ZGからダウンロード。

変更している設定値はこんな感じ。

  • 基本補正
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  1. コントラスト +35
  2. ハイライト +15
  3. シャドウ +10
  4. 白レベル +30
  5. 黒レベル +30
  6. 明瞭度 +15
  7. 自然な彩度 +15
  8. 彩度 +15
  • 効果
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  1. かすみの除去 +5

カメラのクリエイティブスタイルのビビッドは標準設定(のはず)で『コントラス +2/彩度 +2/シャープネス ±0』だが、配布したプリセットは他の設定も近似させるべく触っている。

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リアルなSONYのビビッドと横に並べて比べられないのが惜しく、あくまでも参考として…となるが、カメラでプレビューしたものをカメラで撮影したのがこれ。

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これと見比べると「本当にこれで再現とか言っちゃうの?」と言われそうだが、液晶を撮ってみせるのは難しく、実際はもう少しプリセットに寄っていると思うが、こればっかりは実際に使って試してもらえると…

最後に

中途半端にカメラの液晶ビューでプレビューしたものをカメラで撮るなんて愚行をせずに、RAW+JPEGで撮ってプリセット適用とJPEGで比較するのが一番わかりやすい。

しかし、普段からJPEGで撮ることはなく、またビビッドを表現するのにわかりやすいデータをすぐに用意することもできず…SDカードに残っていた未公開の長崎旅行の写真を持ってきた。

ちなみに、キヤノンのプリセットはあまり違和感がない感じ。

もし、再現性の高いプリセットが完成した人は是非とも設定を教えていただけたら、と。